12月3日、小田原に住む一つ年上の姉が亡くなった。満53歳での若き死である。
この夏に肺がんが見つかった時には既に末期である第W期であった。
僅かな希望を賭けた治療を行う選択肢もあったが、それを選ばなかった彼女は、年内持つかという状況だった。
秋には、見舞いに行って来たが、既に歩行も困難な状態であった。
その後、自宅での最期を迎えたいという彼女の希望に副ったかたちで、2人の子供と夫による自宅での介護が行われたが、壮絶なものだったに違いない。
敬虔な神道信者だった彼女は、不老不死の神々の世界に行ってくれたものと、無信心の弟も祈る所である。
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さて、姉の分も長生きをしなければならない?私は、今月初めに2年ぶりの健康診断に行ってきた。
健診の数日前から、飲食の節制をされる何とも無意味で誤魔化しとも取れる行動をする方も見受けられるが、私の場合は、許されている検査日前日午後9時まで、しっかりと飲酒もして、通常通りの行動を心がけて健診を受ける優良受診者である。
健診の数日前どころか、この2年間、日々の生活に全くの節制をしていないので、当然のごとく検査結果はじわじわと悪化の一途である。
この一年間の健康とはほど遠い日々が昼夜問わず真っ黒と埋められた私の手帳をめくり省みれば、このような検査結果になる事には、十分と納得がいくものである。
高脂血症・高尿酸血症とは、それなりのお付き合いをしているが、そこに今回より高血圧が加わった。
かつて「三高」とは、高学歴・高収入・高身長と言われたが、私の場合、高脂血症・高尿酸血症・高血圧である。
おまけに、胃のポリープが見つかった。
殆どのポリープは良性のため、黙殺を決め込む事としていたが、掛かりつけ医の勧めで、年明けに久々の胃カメラを呑むハメとなってしまったのである。
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健診日は、各検査を終えてると、医師による結果説明を受けるまで、しばらくの間、待ち時間となる。
時間潰しに、置かれている雑誌に眼を通すのだが、わが街の市営の健診センターも予算が無いのか、2年以上も前の月刊誌などが、当然のごとくと置かれている。
(と言うより新しいものが皆無である)
置かれている2009年の春から夏ごろの雑誌を読んでいると、当時野党であった民主党への期待感に膨らむ記事に大きく誌面を割いている。
(政府・与党も、出版元にも、ぜひとも読み返して頂きたい内容だ。)
その年の9月に、「リーマンショック後、政権交代が最大の景気対策だ」と訴えていた民主党が、ムダを無くして年間16.8兆円捻出!と多くの「マニフェスト」を掲げ、正に政権交代を成し遂げたのは、今さら言うまでのもない。
あれから、民主党政権も3年目を迎えた。
マニフェスト=政権公約と訳されるが、最近、政府・民主党から「マニフェスト」という言葉が全く聞こえてこない。
(何か不都合でもあるのでしょうか)
ここで、あらてめて主要なマニフェストを検証してみよう。
公約@ 2011年から15歳以下の子ども一人当たり月額2万6千円の「子ども手当」の支給
結 果 自公時代の児童手当てを修正した形に。
民主党は、名称を「子どものための手当」にすれば、略すと「子ども手当」になると未だに名称にこだわっている。 (こだわる所が違う気がする)
公約A ガソリンなどの暫定税率の廃止
結 果 財源不足により政権交替直後に一転して維持へ。
(政権交代の一年前の民主党が、関連法案成立への徹底抗戦で、1ヶ月間暫定税率を無くした事を、よもやお忘れではないでしょうね?)
公約B 高速道路の無料化
結 果 来春、東北の被災地のみで行われていた無料化も中止へ。
(公約の一部実現にこだわり行われた「
高速道路無料化社会実験」の事業費は、2010年度だけで約1000億円、一体何のための実験だったのでしょうか?
これがムダでなく何がムダなのか詳しく教えて頂きたい)
公約C 年金制度の一元化と最低保障年金月額7万円の実現
結 果 官高民低の共済年金と厚生年金の統合も全く進まず、基礎年金の支給額削減、支給開始年齢の引き上げ論議も。
(仮に基礎年金の掛金の原資を全額消費税等にしたとしても、今まで40年間払った人と、全額未納の人が、同額7万円の最低保障年金を不公平なく支給するために必要な移行期間は、ずばり40年間掛かる訳で、それをすぐにでも実現出来るように言い切るマニフェストって、あらためてその気前の良さ?に驚愕する。)
公約D 郵政事業の抜本的見直しで地域を元気に
結 果 日本郵政は、JPエクスプレス(ペリカン便)の統合、非正規社員の正社員化など民営化の逆行と共に、一転して通期1000億円を超える赤字体質に。
(民主党は野党時代、国会同意人事で、28人の人事に不同意とし、約3週間日本の中央銀行である日銀の総裁が空席となる異常事態にも陥った。
民主党にとって、当時の福田内閣の弱体化には大きな効果を現したのである。
不同意の大きな理由が、官庁の官僚出身者いわゆる「天下り」だからというものであった。
その民主党は、政権樹立直後、国会の同意人事である日本郵政の社長に元大蔵省次官の斉藤次郎氏を堂々と起用したのである。
私は頭が良くないのか、意味が分かりません。誰か分かるように説明して下さい。)
公約Eコンクリートから人へ
結 果 その象徴的な中止事業「八ッ場ダム」は、建設再開へ。
(これもさっぱり分からないが、前原氏という人物はもっと分かりません)
・・・まだまだあるが、それなりに実施してきたものと言えば、小規模農地の再編に逆行する農家一律の戸別所得保障や、所得制限の無い高校授業料の実質無償化といういわゆるバラマキ型の政策である。
ムダを無くして年間16.8兆円捻出すると言っていた中身には、国家公務員の総人件費の2割削減、衆議院議員の80人削減などが列挙されているが、そんな事は後回しにして、増税路線まっしぐらの上、このデフレ不況時に何が何でも消費税増税の方針が昨夜政府・民主党で決定されたのである。
政府・民主党は、健診センターに古い雑誌を置かれていたばっかりに、こんなに書かれてしまったのである。
(民主党支持者の皆様、ご立腹無く。小生、このコラムにおいては、いつも時の政権には柔らかくボロクソに書く”癖”がありますので・・・)
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さて、私が「マニフェスト」を新たに訳させて頂く事とした。
マニフェスト=政権公約 ではなく、
マニフェスト=せえへん公約
何故か関西弁だが、そう理解すれば腹も立たないのである。