エコロジーふとん専門ネットショップ グッスリー
2002/12/18
酒とタバコと・・・『酒編』
 前々回のコラム『アンニョンハセヨ珍道中@』で書いた画期的?エマージェンシー・ボックスを配備していたあのホテルと同じ系列のホテルで3階から出火し、日本人観光客を含む宿泊客が窓から飛び降り、数名の重軽傷者が出たというソウル発のニュースが数日前に飛び込んできた。
 あ〜こわ・・・である。やはりせめてもう少し長い縄バシゴくらいは必要なのであります。


 さて、政府与党は所得減に苦しむ庶民を尻目に発泡酒・ワイン・たばこの増税を2003年度の税制改正で行うことを決めたそうである。今回は酒税の増税に対して物申すのである。
だいたい、私はこれまでどれ程酒税に貢献してきたのかお役人は知っているのか!私には反論する権利が十二分にあると思うのであります。

そもそもビールもどき発泡酒の歴史は浅く、今から8年前の94年10月にサントリーが『ホップス』の名称で発売したのが最初である。   当時、麦芽率が67%以上がビールの税率であることに目をつけた同社が、麦芽率65%で限りなくビールに近い味作りに研究に研究を重ね発売に至ったのである。

なにしろ日本のビールにかかる税率は先進国の中でも際立って高いのである。
ちなみに日本のビールにかかる税金は酒税・消費税合わせて46.5%だ!(大瓶換算),ドイツ・アメリカが18%台だからいかに高いかがわかる。

つまり633mlの大瓶の内294ml分は税金なのです。残りの339ml分で材料代から流通経費、宣伝費からメーカー・販売店の利益まで捻出しているのだから、何とも民間はがんばっている。って言うかお上の安直な課税には改めてオドロク。だからせめて最後の一滴まで飲み干すのがビールに対する礼儀と思い日夜努力?している私のような者もいるのです。

 さて、そのサントリーが合法的に反旗を翻したのが『ホップス』であり、その後発泡酒は、好調な売れ行きと共に各社の追随製品が出始めたのでした。
すると何と政府はたった2年後の96年の税制改革で麦芽率50%以上をビールの税率にしてしまった。しかも麦芽率25%以上の税率も大幅に上げてしまったのである。何とも時代劇の悪代官ようだ。

 それでも日本の企業は凄い。何〜にも考えていないお上のイジメにもじっと耐え、さらに研究に研究を重ねついに麦芽率25%未満で限りなくビールに近い発泡酒を次々に発売するようになったのである。
 現在発売されている発泡酒は全て麦芽率25%未満である。当然だが、この不況で苦しむ国民は一斉に発泡酒へと走ったのである。

 そこでこんどの発泡酒の酒税アップである。開いた口が塞がらないとはこの事である。いったい小泉改革って何なんだ!である。
350mlあたり10円の増税と言われてもピンとこないが、現在1缶あたり約37円かかっている酒税が約47円に、率でいうと27%の大幅アップである。が、このデフレの時代、発泡酒の酒税を27%アップしますとは言いづらいので1缶あたり10円増税しますと言うのである。

民間企業の涙ぐましい研究・努力によって生まれた現在の発泡酒が売れると、現状は”ビールと同様の飲まれ方をしている”という理由で増税を簡単にしてしまう神経。そもそも日本のビールの税率が異常に高すぎるのが主因なのであるから、私が総理大臣ならビールの酒税を思い切って下げる。その方が、『やっぱり、ビールの方が美味いね!』と、発泡酒はもちろん他の酒類からビールに消費が戻り、結果的に増収になるに違いないと思うのである。今思えば総理になっていなかったのがちょっと悔やまれる!? 

 さて、この異常な酒税バランスを表にしてみた。アルコール1mlあたりの酒税である。つまりアルコール度5%のビールならアルコール1mlを摂取するためには20mlが必要である。  アルコール度40%のウイスキーなら2.5mlでOKである。

            UP


   2003年度税制改正後での比較
      
  区 分   基準
アルコール分
アルコール
1mlあたり
 の税額
ワインを100
とした比較
ワイン 12.0度 0.59円 100
清 酒 15.0度 0.94円 159
焼 酎 25.0度 0.99円 168
ウイスキー類 40.0度 1.02円 173
発泡酒
(麦芽25%未満)
5.0度 2.66円 451
ビール 5.0度 4.44円 753


何と、ビールは言語道断・道路公団でワインの実に約7.5倍!、そして庶民の発泡酒は約4.5倍にもなってしまう。仮にワインをグラス3杯飲んでほろ酔い気分になったとしよう。それと同じほろ酔いになるのにビールなら約7.5倍、発泡酒でも約4.5倍の酒税を払うことになる。しかもワインの酒税が1本あたり10円上がる改正後で計算してこれだ!
 この数字を理解している国会議員のセンセイは一体何人いるのだろうか?
 まぁ、発泡酒呑んでるセンセイはいないかもしれないが・・・

 で、どうしてこんなにビールと発泡酒が目の敵にされるかというと、理由は簡単。圧倒的に売れるからである。日本人は何しろビール大好き民族。これらにどんと税金を掛ければ政府は簡単に税収が上がるからである。

・・・あるお菓子屋さんに行きました。ここの一番人気はチーズケーキ、二番目の人気はイチゴショートだ。当然、人気のチーズケーキとイチゴショートを注文しました。するとレジで「チーズケーキは一番人気なので消費税を30%、イチゴショートは二番人気なので消費税を20%いただきます。」と言われているようなものだ。

 また、日本という国は外圧に非常に弱いためほとんどが国内産であるビールと発泡酒には極端な税金をかけ、輸入品が圧倒的に多いワインは税率を極端に安くするという結果になるのである。
 立派なセンセイも呑んでおられるであろう2万円も3万円もするワインでも実は1本あたり50円程の酒税しかかかっていない。 かたや発泡酒350mlあたり約47円の酒税である・・・・・やっぱりこの国はどこかがおかしい。

 さて、何でたかが発泡酒の酒税アップくらいでこんなに長々とウンチクをたれるかと言うと、ただ酒呑みだからと単純に思われるかもしれないが、その通りである。


 話は変わって、私は、仕事の関係で出張先で宿泊する事が少なくない。良く利用する北海道内の温泉ホテルがある。この宿は夕食時に一杯のサービスドリンクが付く。『お客さま、ビールとウーロン茶とオレンジジュース、どれにいたしましょうか?』と廻りの宿泊客に従業員が聞いている。が何故か私はいつも何も聞かれずビールが出てくる。オレにも聞いてくれってんだ。
  「ビールをお願いします」と言わせてくれ〜! 
     (あんまり意味ないか〜)
 でもどうして酒呑みと判るんだろう!?   


で、ホームページの更新でもしようと先日その宿にノートPCを運んでいった。が一人で呑む晩酌というのは何しろ話し相手がいないもんだから天性の無口?に輪がかかって酒のペースがどんどん速くなり、一気に出来上がっしまい更新どころではなくなるのでありました。

 と言うことで次回はタバコについて考えま〜す。




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