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2002/11/09
日本を救う!? 癒し関連業界
 平井堅の『大きな古時計』のCDの販売数が60万枚を超えたらしい。世の中”癒し”ブームといわれてここ数年、音楽の癒しの究極ともいえる童謡がここまで流行るとはビックリだ。一番喜んでいるのは由紀さおりと安田洋子姉妹かもしれない。
で、今回は元祖”癒し系”と言われている?私が”癒し”について考察する事とした。

「♪♪黄色と黒は勇気のしるし、24時間働けますか♪♪ビジネスマ〜ン、ビジネスマ〜ン、ジャパニーズビジネスマ〜ン♪♪」という曲が流行り、三共製薬が栄養ドリンク界にリゲインで殴りこみをかけ旋風を巻き起こしたのが89年、まさにバブルの頂点の時期だった。
当時、株価も地価も永遠に上がり続けるという病的発想のもと、日本経済は北海道弁で言うと本当に ”おだっていた”。 そして、この曲が流行った翌年、日本のバブル経済はあっけなく崩壊してしまった。

 昭和15年、『月月火水木金金』という曲が発表され、当時大いに流行した。海軍省の推薦曲で、海軍兵の土日休日の無い艦隊勤務を唄った曲だ。
脇目も触れない企業戦士を唄ったリゲインの曲と通ずるものがあるが、翌年の昭和16年、日本は太平洋戦争へと突入して行くのである。
日本人はどうやら周期的に止めようの無い無謀な流れに突入して大崩壊をするまで誰もどうする事も出来ない民族なのだろう。
 
 さて、バブル後12年、未だその後遺症から抜けきれない日本では、デフレ・リストラ・倒産・失業などの嵐の中、リゲインを飲んで戦う職場も少なくなり、今や”癒し”関連がウケるのである。
たとえば有名な検索サイトで”癒し”と検索すると実に約44万サイトが引っかかって来る。何とも感心の深さがこれだけでも窺える。
(ちなみに”寝具”で検索されるのは、約15万サイトでたったの3分の1だ。お〜いもっと布団にも興味をもってくれ〜!)

元祖癒し系タレント井川遥をはじめ癒し系と呼ばれる女性タレントがいる。みんな”母性”があふれそうなタイプが多く、決して都会的シャープなイメージの女性タレントは癒し系とは言われない。
つまり癒し系女性タレントが世の男性族にウケる心底には一種の”子供返り”の心理がうかがえるのである。



           UP
母性愛をしっかり受けて無邪気に育った子供の頃の記憶と無意識につながり”癒される”のかもしれない。
そう言った意味で、平井堅の童謡が流行るのも  ”子供返り”の一端かもしれない。
(日本という所はある意味画期的な国で、誰でも気軽に擬似母性愛を受けれる素晴らしい”癒し”システムを構築した業界がある。世間ではそれをなぜかキャバ・クラと呼んでいるが・・・)

この”子供返り”現象も更にエスカレートすれば、 ”乳児返り”現象に行き着き、哺乳瓶でビールを呑むサラリーマンやガラガラを携帯ストラップにするOLが出てくるなどの究極の”癒し”ブームに突入するかもしれない!?

 また、ここの所のペットブームも”癒されたい”現象の一端と考えられる。
マンションの分譲でもペットOKの物件だと、直ぐに完売するそうである。
究極はエサもいらなきゃフンもしないロボット犬の登場だ。その殆どの飼い主は男性だそうだ。
これは少しだけ世の男性族には救いだ。何故ならその逆なら、今後技術が進むと酒も呑まなきゃバクチもしないロボット亭主に世の殿方が替えられてしまう可能性が高いからだ。
 
 タカラの犬語翻訳機その名も『バウリンガル』が生産が追いつかない大ヒットだそうである。
犬の表情とシッポを見て犬の気持ちを察する所が、飼い主と犬のコミュニケーションになると思うのだが、翻訳機に表示される数百種類の翻訳された犬の気持ちを読んでさらに”癒される”らしい。
この使用者も圧倒的に男性である事を祈りたい。
なぜなら、そんな物に飛びつくのが殆ど女性だったりしたら、今後このような技術がどんどん進むと、世の奥方に”内心翻訳機”なんか着けられる亭主が続出する事になりかねない。
どちらにしてもそう考えると未来は暗い。「20世紀生まれで良かった」と思う昨今である・・・


 さて、いつも「長い!」とそこら辺からご苦情を賜っているこのコラムであるが、今回は何とも短くこれでおしまいである。何故かというと理由は至極簡単で”ただ時間が無いだけ”である。
その理由は次回のコラムネタにするとして、最後に一言、私の予想では、タカラから姉妹製品『ニャウリンガル』が出るのも時間の問題かもしれない。


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