然エネルギーの頂点である太陽の恵み
で育つ植物。綿などの植物繊維は毎年収穫
ができ、その優れた性質から有史以来愛さ
れ続けています。
また植物の恵みで育つ羊などの動物繊維も
自然の循環サイクルの中で、古くから人々
の生活に溶け込んでいました。
物で良質な天然繊維のお布団は
たまにお手入れするだけで、15年、20年と
長期間にわたってご使用いただけます。
最終的に処分する場合、焼却しても無害で
埋めても土に返ります。それどころか肥料
にもなるぐらいです。
境問題と逆行する化学繊維・・・
土に返らず、燃やすと大量の温暖化
ガスを出しダイオキシンの発生を助長
するとも言われています。
アトピーなどは、環境の悪化が大きな
原因と言われながら、化学防虫薬で
処理した吸湿性の乏しい化学繊維製
防ダニ布団が大量に売られています。
学繊維の主な原料である石油は、
数億年の歳月をかけて誕生しました。
しかしここ半世紀ほどの大量消費により
あと数十年で枯渇すると言われています。
しかし安価に大量に出来る化学繊維が
出現し、特に布団の世界では天然繊維に
替わって大量生産・大量消費・大量廃棄
が続いています。
糸・布そしてワタとして一番身近な植物繊維です。一年草で世界各地で栽培されています。
その上耐久性にすぐれ、最もエコロジーに優れた天然素材と言えるでしょう。
綿の繊維の断面を顕微鏡で見るとストロー状の中空構造となっていてそこにたくさんの空気
を含んで保温性が高まる構造となっています。わたの布団を干すとフカフカにふくらむのは、
繊維のなかの空気が暖まって膨張するからです。
世界中で3000種類いると言われる羊たち。紀元前よりもっとも早く家畜として、人々と共に
歴史を刻んできた動物です。春になると一年に一度ウールという恵みを与えてくれます。
動物繊維の中では一番身近でエコロジーなものではないでしょうか。羊毛(ウール)は重さの
30%まで水分を吸っても繊維の表面はサラッとしています。ですから登山家の肌着や服は
汗をかいても熱を奪わないウールが多用されるのはそのためです。
アヒルやガチョウはわずか数ヶ月で成鳥となりますが、体重に対して大量の穀物類を与え
なければなりません。その上採取される羽毛は数10グラムでとてもエコロジーとは言えま
せん。しかし世界中で食用として大量に飼育されている以上、その副産物でもある羽毛を
最大限に利用するとことを考える事が、せめてもの救いかもしれません。