エコロジーふとん専門ネットショップ グッスリー
2008/02/08
世のため人のため。
 時々、思ってもいない人から「コラムを読んでますよ」と声を掛けられる事がある。
 
 お気づきの方も多いと思うが、私のコラムは言葉を選びに選んだ気遣いの塊のような文章である。
 だから常に思っている事のほんの僅かしか表現出来ていないのが信に残念である。
 それゆえ、誰に読まれても全く問題は無いのである。
 問題点を言えば中味が稚拙でナンセンスな事くらいである。
 しかしそれを無くしたら何も残らないのも問題かもしれない。

 来年五十歳を迎え、社会的にもそれなりの立場にいる訳だから、考えものかもしれないが、まぁ変わりようが無いに違いない。

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 「世のため、人のため」という言葉がある。
一体、自分はどれだけ世のため、人のためになっているのだろうか。
 先日、何気なく思った。

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 零細企業とはいえ、若干の従業員を使わせて頂いている。
 雇用の場を作り、決して高いとは言えないが給与という形で生活をそれなりに保証をしているのであるから、少なくても従業員のためにはなっていると言えるかもしれない。
 しかし、それは私の単なる幻想かもしれない。社長のあまりの不甲斐の無さに、見るに見かねて致し方なく退社する事なく就業しているかもしれないし、ただ家にいたくないと言うだけで働いているかもしれないし、健康のために働いている可能性だって否定は出来ない。

 まちづくり団体などで役員なども引き受け、ボランティア活動なども少なからず参加しているのは、少なくても「世のため、人のため」になっているのではとつい考えてしまうのも大きな間違いに違いない。
 そもそも、全員に賛同されるまちづくりなど皆無で、反対のお方には余計な事を好きでやっているという事となり、私も時々厳しいご批判をいただく。
(多くは酒場でのご批判となる。常に紳士的に振舞うつもりの私だが、たまには大声で口論となる場合も。世のためどころか酒場のお客様のためにもならないのである)

 自治会長を今年で6年目を迎える。
皆が受けたがらない役職を結果的にこんなに長くやる事となってしまったが、地域コミュニケーションの拡大と相互扶助活動を先頭をきって行っているのだから、世のため人のために少しはなっているかもしれない。
 と思うのは早合点に違いない。
ただただ会長の後任人事にてこずっている不甲斐ない自治会長と言われれば返す言葉もないのである。

 士別市議会議員として、市長行政側に対して市民の代弁者として働かせていただいている・・・
 などと自分で言っては絶対にいけない。
その評価と判断をするのは市民であり、次の選挙の審判で結論が出るのである。
(こんなコラムを書いているようではまじめにやばいかもしれない)

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 さて、そんな私が珍しく世のため人のためになると断言できる行動を先日した。
 それは献血である。

慢性的な輸血用血液不足の中、献血をして困る人はいないのである。
 しかも400cc献血である。

と偉そうに言っても若かりし頃に数回献血を行ってから実に20年以上ぶりの献血を昨年秋に行ってから2回目の400cc献血である。




           UP

 実は献血は大嫌いであった。
なにしろ20年以上前には採血技術が悪かったのか、血管の細い私など当時の200cc献血で20分位かかるものだから、途中から指先の感覚が無くなるなどの大きな不快感がありやめてしまったのである。

 ひょんな事から昨年秋に献血に久々に再チャレンジしてみると、殆ど不快感も無くあっと言う間の5、6分で400ccが抜き取られる。
 技術の進歩には感心ぜずにいられない。特殊なポンプが開発されたのだろう。

 私は、男で400cc献血が出来るボーダーラインの体重50kgである。
日本赤十字の職員は「200cc、400ccどちらにしますか?」とは絶対に言わない。
 「400ccお願い出来ますか?」と言うのである。優しそうに言いながら選択の余地の殆ど無い問い掛けである。

 体重50kgの人も100kgの人も400ccとは少し合点がいかないでもない。
中を取って300cc献血とか、今日は気分的に256cc献血とかあっても良さそうだがそうはいかないのである。

 こう見えても気の弱い私は、400cc献血を素直に受け入れるのである。
 献血後の不具合を強いて言えば、献血後の当日は少しふらっとして力が出ないのと、血量が減るせいか数日間顔も身体も青白くなるのと、冬場は寒気が増す程度である。

 世のため人のためである。
皆さん、どんと献血しようじゃありませんか。
(と言ってもコレステロールでドロドロの私の血液が捨てられずに使われている保証は何も無いのであるが・・・)

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 このごろ「サブプライムローン」の文字が新聞に出ない日はない。
 殆どの日本人は、ついこの前までそんな言葉すら知らなかったに違いない。

 ”プライム”は「最も重要な、最良の」という意味である。
 和製英語で言うTVの”ゴールデン・タイム”は、英語で”プライム・タイム”と言う。

 あのタツノコプロのタイムボカンシリーズの”ヤッターマン”の放送が始まった。
30年前にフジテレビ系列で放映されていたが、今度は日本テレビ系列でしかもプライムタイムという熱の入れようである。
 ”巨人の星”や”あしたのジョー”などの根性アニメが大嫌いで、”ハクション大魔王”や”いなかっぺ大将”などのタツノコプロのギャグアニメの王道で育った私にしてみれば、正に日本テレビの快挙である!

 話はそれたが、アメリカでは金融機関が貸し出す優良顧客を”プライム層”と言う。
 ”サブ”は「下位の」という意味であり、サブプライムローンとは、優良顧客より下位の顧客に貸し出す”ローン”という意味となり、主に信用度の低い人向けの住宅ローンを示す。

 そこで、サブプライムローンの話に深入りするとややこしいのでこの際やめるが、そもそも通常のローンを組めない人々に”住宅は上がる”というまさしくバブル神話の中で家を持たせるのが、世のため人のためなのだろうか。
 そのリスクを債券にして世界中にバラまいたアメリカのお陰で、2008年の世界経済は混沌としている。

 所得が低いのに、高い金利で家を購入するのであるから、私など金融の”ずぶの素人”が考えても続く制度ではないと思うのである。

 ところで”ずぶの素人”の”ずぶ”とは何なんだろうか。
 ”ずぶ”とは、元々漢字で”十分”と書いていたようで、”ずぶ”=”十分”=100% という意味である。
 100%オレンジジュースを”ずぶオレンジジュース”と言っても間違いではないし、”ずぶつぶつぶオレンジジュース”もしかりである。


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