エコロジーふとん専門ネットショップ グッスリー
2004/03/12
こんなのあり〜? 『宿屋編』
 気がつけば、3月になってしまった。
しかも今年になってたったの2話目。それでも小まめにこのコラムを覗きに来ていただいているマニア?がいらっしゃる。何とも申し訳ない。
  (な〜んて、思ってないだろうって?)

 何しろ、ヒョンな事で2月は1週間もオーストラリアに行っていたのです。つまり私には日本での空白の7日間が存在しているのです。
暦では今日は3月12日だが、私的にはまだ3月5日なのです。
だからほぼ1ヶ月ぶりの更新という事になるのです!   (どうです。計算合うでしょ! ダメ?)

で、何しにオーストラリアへ行ったかと言うと、わが街『士別市』と姉妹都市である、『ゴールバーン市』に視察・研修・勉学・友好・・・・・に行ったのです!
 そう言うと何故か皆「ウソ〜!?ホントは呑んだくれてただけじゃないの?」などと言う。
 (失礼ではないか! でも少し当たってる!?)

オーストラリア話はその内書くとして(本当かなぁ〜)、今回のお題に入るとしよう。



 私は、仕事・所用・観光等々で、数多くのホテル・旅館等を利用してきた。その中でも『こんなのあり〜?』という経験も結構あるのである。
そんな話を3話ほど・・・


温泉ホテル編

以前、家族で「温泉でも行こうかぁ」と考えていた。
そんな時、テレビで「大人お一人6,000円、子供4,000円」とCMが・・・
結構有名なホテルで子供が喜ぶ温泉施設も充実していて、それまでに無かったような破格の料金だ。
 早速大人3名子供1名を予約! 何と4人泊って2万2千円だ!

数日後、いざ温泉へ・・・
で、翌日チェック・アウトをしてびっくり!
請求額が約4万円! で中身をチェックしてみると夕食で呑んだグラス・ビール(何とジョッキでは無い!)が1杯800円×6=4800円、ウーロン茶などのソフトドリンクが600円×2=1200円、小さな冷酒が1本1500円×2=3000円
       ・・・で計9000円
 消費税の5%はしょうがないとしても、宿泊料と飲み物代の合計にサービス料が10%かかって、朝食バイキングのコーヒーは別途500円。それに入湯税が入って約4万円という計算だ!

 なるほど良くできている明細!と、しきりに関心してしまった程である。(関心してどうする!)

あのちっちゃいビールが800円なんて、スナックより高い! 酒屋で400円くらいで売っている冷酒が1500円とは・・・

結局このホテルは、1名1万円になるような高度な?システムが構築されているのでした。
       「こんなのあり〜?」


秘湯編

日本でも珍しいという泉質の秘湯での話である。
そこには宿泊も出来るが、その時は日帰り入浴だった。

宿泊施設は相当に古い木造で、震度3で全壊するのは請け合いだった。床はあちこち傾いていて、6畳ほどの客間を覗いてみると、平衡感覚がおかしくなりそうだった。
ビー玉と言わず、サッカーボールでも転がるに違いなかった。

旅館の玄関で入浴料を払って、渡り廊下で繋がる浴場へ。
渡り廊下と言うと聞こえがいいが、何と農家で使うビニール・ハウスである。

さて、そのビニール廊下?を渡ろうとした時である。薄っぺらなスリッパを履いた足を踏み入れると、足の下で「ぐにゅっ」とした妙な感触が・・・





           UP

真夏なのに何で床面に枯葉が敷き詰められているのだろう?と思って見ていたが、よくよく見るとそれは全て”枯葉”ではなく何と”蛾”だった!!

鬱蒼とした森の中にあるこの秘湯。その渡り廊下の裸電球に引き寄せられた無数の蛾が、あちらこちらの隙間から入り込み、日中になって下に落ちてきて、床全面でお休みになっていたのでありました。

30m程の渡り廊下だったけど、その長〜い事!
やっと浴場に着いて、スッキリしてからまたその廊下を渡る辛さったら・・・

       さすが秘湯は違う!!

この温泉ぜひみんなに経験して欲しいと思ったのだが(もちろん蛾の事は内緒にして)、何と事もあろうかその後新築してしまった。  ダメじゃん。


民宿編


仕事で北海道内の港町に行った時である。
急遽行ったため宿の予約をしていなかった。

「どっか空いてるだろう」と高をくくっていたが、観光シーズン真っ盛りで、常宿はもちろん、私なりの裏ワザ的宿泊施設も全部満室だった。

困ったあげく、地元の知り合いに相談すると「あそこならお薦めでは無いけど、たぶん空いてるよ〜」と1軒の民宿を紹介してくれた。
「横になって寝れれば十分!」と泊ることに・・・

さて、その民宿に着いてびっくり。ただの民家である。しかも小さな平屋である。 看板で民宿とかろうじて分かるのである。入ってから分かったが宿泊部屋は全部で2室だ!

「こんにちは」と玄関を開けるといきなり8畳ほどの茶の間兼台所である。「いらっしゃい」と出迎えてくれたのは、80歳に近いと思われるオジイさんである。

しかもそのジイさんカレーを作っている。
イヤな予感がしたがどうやら、私の夕食らしい。

「風呂沸いてるから、入ったらいいさ」・・・
する事も無いので素直に風呂に入る事に。
      (当然シャワーなど無い)

風呂を上がると夕食が、テーブルに並んでいた。
メインが甘〜いカレーライスだ。
その横に発泡トレーに入ってラップのかかった刺身が・・・  しかもそのラップには”○○ストアー”とプライスが貼ったままだ。

甘〜いカレーと刺身。初めての組み合わせ!って関心してしまった。ちなみに以上2品であった。

それ程の会話も無く、ジイさんは玄関から出て行くと戻ってこなかった。自宅は裏の方にあるらしい。
他の宿泊客も無く、近くに呑み屋も無いので、その夜はカレーをつまみに一人ダラダラと酒を呑んでいた。

すると午後11時をすぎた頃、突然知らないオジさんが入ってきて、会話どころか目も合わさず茶の間を通って、私の寝る部屋の隣に入っていった。
   いったいこのオジさんは誰なんだろう?

次の日、朝6時頃である。物音と煙臭さで目が覚めた。
戸の隙間から茶の間を見ると、ジイさんがサンマを焼いていた。しかもガスレンジに焼き網を載せた上で焼くものだから、部屋中バルサンを焚いているようだ。
察しのいい方はお気づきと思いますが、このサンマは私の朝食です。
そうそう、朝の6時には昨夜のオジさんはもういませんでした。いったいあのオジさんは誰だったんだろう?

「あっ!」
そういえば私のスーツが茶の間に!
慌てて飛び起きたが既に遅し・・・
その日一日、魚の燻製のような香りに包まれたのでした。

       「こんな民宿あり〜?」


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